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第8回魔法のiらんど大賞受賞作

誰にも言わない

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誰にも言わない

魔法のiらんど単行本

  • 著:卯花かなり
  • 発行元:KADOKAWA
  • 発売日:2015年7月25日
  • 定価(本体1100円+税)
  • ISBN:978-4-04-865337-4

第8回魔法のiらんど大賞〈銀賞〉受賞作!
オッサンと私の、密やかで淫らな関係に名前はない
全てがあかされた後の二人に――きっと、あなたの心が震える

都内の進学校に通う高校3年生の妃望(ひの)は、父親とは生まれた時から引き離され、娘をかえりみない母親と二人で暮らしている。幼少の頃から自由を与えられなかった妃望は、学校では友達も作らず、家に帰っても一人、孤独な毎日を送っていた。
しかし母が留守になる週末には、隣の部屋の男と、締め切った部屋の中、ずっと二人で過ごしている。体の関係を重ねる二人は、恋人でもなければセフレでもない。安らぎを求めるように男の部屋に通う妃望は、何故かいつも記憶の一部を失くしている。男を「オッサン」と呼び、その名前を憶えることもない。
失くしてしまった妃望の記憶が戻った時――その中には、あまりにも残酷で悲しい真実が隠されていた。

2015 魔法のiらんど大賞受賞作フェア

◆泣ける!最高!感動!◆

熱い読者の声がたくさん!!
小説でこんなに泣かされたのは初めて!というくらい声を出して泣いてしまいました…
ボロボロ泣きながらもすごくキュンキュンしてヒノちゃんとトモリはすれ違いながらもお互いがすごく大切な存在なんだなぁっていうのが伝わってきて幸せな気持ちになりました
全てが分かった時にすごい切なくなった。思わずボロ泣きしちゃいました!
息が止まるかと思った…もーそれくらい、ツラいーー(;_;)
一本の映画を観終わった感覚で、ラストまで夢中になり、後味がすっきりできる作品です!
読んでいるうちにすごく切なくなって、胸がギューってなる。途中で止めたくなくて、でも切な過ぎて…葛藤しながら最後まで読みました
とても切なくて…だけど最後は読みながら自然に笑顔になれてた私。かなりさんワールドにハマりました
めっちゃいい話だった! こんな小説に出会えてよかった! なんか彼氏に会いたくなる気分だ(つω`*)
ヤバイな~ヤバイな~ヤバイな!!
ヒノとトモリの二人だけの週末の始まりは──。
エレベーターから数えて二つ目。私の住む部屋の右隣。
同じように並ぶ扉の前に立ち、インターホンを押した。
1、2、3、4、5……。
ガチャ。
「……あ、」
通路に響いた音に顔を上げた瞬間、私はその部屋に引きずり込まれた。
先週よりも2秒早く開いた扉の奥は、相変わらず煙草臭い。
明かりも点いていない玄関で、未だに慣れない苦味に顔を顰める。
だけど、構うことのない舌が、私のそれを強引に絡め取った。
「おせーよ、ヒノ」
唇の隙間で、男が偉そうに喋る。
「いつもと一緒だよ」
「だからいつもおせーんだよ」
「ん、オッサン、髭剃って」
「うるせ」
「チクチクして痛い」
息を吸う間もなく重ねられる唇のせいで、立っているのもやっとな私を、オッサンが抱き寄せて見下ろす。
伸びた前髪のせいで、その顔が隠れて表情が見えない。
ただ、口元が妖しく歪むのだけがわかる。
「お前、痛いの好きだろ?」
そう言ったオッサンの手が服の中に入り、私の肌に触れた。
器用に動く指先と舌が、私の中の何かを煽る。
扉の向こうの日常が、ゆっくりと切り離される。

(単行本より抜粋)

◆登場人物紹介◆

薊 妃望(あざみ ひの)
都内の進学校に通う高校三年生。高級マンションに母親と二人で暮らしている。
百瀬 燈(ももせ ともり)
妃望の部屋の隣の住人。謎が多い人物だが、妃望は毎週末、彼の部屋に通う
吉野 唯舞(よしの いぶ)
妃望の小中を通した友人。偶然再会したことから交流が始まる
明日香(あすか)
燈の部屋を訪れる、彼の知人。妃望には燈の恋人の一人と思われている
友美(ゆみ)
妃望の母親
ヒカル
友美の元恋人
薊 絹代(あざみ きぬよ)
妃望の祖母

著者メッセージ

こんにちは! 卯花かなりです。
今回、『誰にも言わない』が魔法のiらんど大賞〈銀賞〉を頂き、書籍化させて頂くことになりました。
書籍化に向けての数か月は、もう一度作品と向き合う貴重な時間になりました。
そして、とても楽しい時間でした。

何度も磨きに磨いて完成した『誰にも言わない』。

この作品を「好きだ」と言ってくれた皆様、書籍化のチャンスをくれた皆様、関わってくれた全ての皆様に、ありがとうの気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます!

今はただ、発売が楽しみです!

卯花かなり

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